ついカッとなって子どもを怒鳴ってしまう

こんにちは。
日本アドラー心理学振興会代表の田山夢人です。

以前、あるお母さんからこんなご相談をいただきました。

「昔からイライラしやすくて、今もちょっとのことですぐカッとなって子どもを怒鳴ってしまいます。このイライラを何とかする方法はないでしょうか?」

このご相談に対して、私はあることをお伝えしてこのお母さんに実践していただいたところ、1週間後くらいにメールが来まして、「先生!前より怒鳴らずに済むようになっています!」とご報告をいただきました。

ちゃんと実践すると割と効果がありますのでぜひ同じようなお悩みを抱えている方はトライしてみてくださいね。

ではその方法とは何か。

それは「怒りの目的を考えてもらう」ということです。

何のために怒りという感情を体が起こしているのか。

私たちは大抵、「こうしてほしいな」「こうなったらいいな」という理想(目的)があって、その理想を叶えるために人によっては怒りの感情を相手に使ってみたり、不安の感情を相手に使ってみたり、焦りの感情を相手に使ってみたりするのです。

このお母さんはその理想を叶えるために、怒りの感情をよく使う人だったんですね。

色々とお話を伺ったところ、よく怒鳴る時というのは子どもと一緒に外に出る用事があって、その際に子どもが用意が遅かったり、中々すぐに言うことを聞いてくれない時、毎回怒鳴ってしまうのだそうです。「なにしてんの!」「何であなたはいつもそうなの!」と怒ってはその後に子どもが泣いて、自分も後悔するし、さらに用事にも遅れてしまうと。

このお母さんの理想を一緒に考えてみたところ、「時間通りに出発したい」「遅れたくない」「他人に迷惑をかけたくない」というものでした。

それらの理想を叶えるために、怒りの感情を使って子どもに急いでもらおうとしていたんですね。

つまりこのお母さんは、他人への迷惑が軽減して、時間通りに出発できれば別に怒りの感情を使う必要がなくなるわけです。

そこで「まず時間通りに出発するためにどんな工夫ができそうですか?」と聞いたところ、お母さんは「1時間くらい前から”もうすぐ行くから準備してね”とこまめに声をかけてみてもいいかもしれません。今までは何も言わなかったし、子どもに任せっぱなしでした」とおっしゃっていました。

そして「用事先のお相手に迷惑が掛かりそうだったらどんなことができそうですか?」と聞いたところ、「遅れそうだったら早めにLINE入れておくのもいいかも」とおっしゃっていました。

それらを実践していただいたところ、子どももゆっくりながらもしっかりと時間までに間に合うように自分で準備ができたり、送れそうになった時でもプランBで、用事先のお相手に連絡を入れることでお母さんご自身も少し安心できるようになり、怒鳴ることもぐんと減ったそうでした。

感情は道具なんですね。

だから使う必要をなくせば、その感情はあまり登場してこなくなります。そのためにはどうしたらいいかと言えば、本来の目的を考えて、その目的を叶えるための別の有効な手段を実施すること。

そうすることで感情に振り回されることもなくなってきます。

あなたを悩ませる感情の目的は何だと思いますか?
ぜひ考えてみてくださいね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次