こんにちは。
日本アドラー心理学振興会代表の田山です。
いつもブログを読んでくださりありがとうございます。
黒川カウンセリングオフィスにはご夫婦でカウンセリングにいらっしゃる方も少なくありません。
その中でよくキーワードとして出る言葉が「価値観が合わない」という言葉。
「価値観が合わないから夫婦ゲンカをする」
「価値観が合わないから別居をする」
「価値観が合わないから離婚をする」
そういった流れができあがっているように感じます。
私としてはこの考え方を一度横に置いてほしいなと思うわけです。
アドラー心理学はそもそも「ひとそれぞれみんな違う」というのが結論です。
育ってきた環境も違えば、関わってきた人たちも違う。学んできたことも、ふれてきた本や情報も違うかもしれない。性別も違う。体も違う。価値観が全く同じになることなんて、なかなか難しいものです。
だからまず、「価値観は合わなくて当たり前」というスタートに立ってみた方が、夫婦一緒にやっていくのなら便利な考え方だと思うんです。
こういいますと、価値観が合わなくて苦労されているご夫婦の方たちは「じゃあどうすればいいんだ」と思われるかもしれません。
私は多くの夫婦カウンセリングをさせていただく中で、あることに気が付きました。
それは「問題が起きるのは価値観が違うところではない。価値観の正しさを争う時に問題になる」ということです。
夫婦間で価値観が違ったときに、どちらの価値観が正しいのかを争い始める。自分の価値観が正しいんだ、相手に自分の価値観をわからせてやろう、そうしたときに問題になっていくのです。
私はこの光景をみて、いつも「オセロ」のようだなと思います。
自分は相手の白を自分の黒にしようとする。相手は自分を黒から白に変えようとする。そんな感じ。どちらかの色は生き残れない、そんな感じです。
他人同士が一緒に生きていくために必要なのは、価値観を揃えることよりも「目の前の課題にどう協力していくか」ということなのです。
お互いの価値観はそれぞれ大前提OKなんです。そこにふれない。そっとしておく。
そうしたうえで、自分と相手が「行為」としてどう力を合わせれば、目の前の問題を解決できるのか。それを考えていくことが大事なんです。
だから言ってしまうと、夫婦関係改善のカギは「協力するか・しないか」これだけの話で、とてもシンプルなんです。
もちろんお互いがそれぞれ相手に対して協力しようと思えるならそれが一番負担は少ないですが、それだけがすべてではありません。場合によっては夫婦片方がかなり折れて、とにかく相手に協力をするという場合もあるかもしれない。協力を強いられる本人がそれしかないな、それでもやるぞと思えていればそれでもいいと思う。
夫婦お互いに「自分は動かないぞ、協力はしないぞ」と決心するなら、そのときは離婚や別居を本当に考えたらいいと思います。
ぜひ夫婦関係で悩まれている方は、価値観が合わないとところで争うのではなく、「どうやって協力するか」を考えてみてください。価値観が合わないことは問題じゃありませんからね。
追伸
実は週3日くらい、お昼にInstagramでLIVEをしております。
だいたいは私と妻の有沙さんの夫婦でアドラー心理学の色んな話をしております。
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